ドイツ語検定準1級に面接を受けてきました。


前回、ドイツ語検定の筆記を受けたことをご報告しました。
結果は予想したとおり、準1級は7割程度を取得し合格していて、1級は50点台で落ちていました。
1級はだめだろうな~とは思っていましたが、落ちると普通にショックです。
来年がんばるかどうかは考え中です。
どうも自分のドイツ語学習の方向性を決めきれないといいますか、ゴールがない状態でふらふらしているので、1年待ったからといって1級に受かる気がしません。

そもそも、だらだら区切りなく勉強しているのが良くないと思って検定試験を受ける気になったのですが、結局検定試験があっても、自分の勉強方法に大きな影響がなかったのでした。
ある程度緊張感を得られたのと、「検定があるから勉強しなきゃ」と尻叩きになったこと、そして自分のドイツ語の弱点を自覚することができたこと、の3点に関してはよかったと思います。

さて、本日は準1級の面接を受けてまいりましたので、簡単に報告します。

【概要】
・試験時間:8分程度
・内容:簡単な自己紹介、3枚の写真から1枚を選び、それについて質疑応答
・試験管:日本人1名、ドイツ人1名

【対策について】
まず、試験内容を知るため、過去問題集を拝見しました。
またネットで情報を公開している方のブログを見ました。

そこから得た情報と、実際の試験に差はなく、「8分程度で、簡単な自己紹介と写真にかんする質疑応答、そして試験管は日独1人ずつで、質問は基本的にドイツ人の試験官が行う」というものでした。
また、自己紹介は試験官に興味を持ってもらえるようなものを考えておいたほうがよいとのことでした。

特別な対策はしておりませんが、自己紹介のために単語などを確認しておきました。
また、ブログの情報から、下記は聞かれるものと思い、あらかじめ口に出して練習しておきました。
その際丸暗記はせず、何度かパターンを考えながら実際に話すのみにとどめました。

・自分の職業の説明
・なぜドイツ語を学んだか、いつからドイツ語を学んでいるか

また、普段どおりDeutsche WelleやLogoなど、ニュースを聞いていました。

【実際の試験について】
ほかのブログで、実際の流れを話してくれた方が参考になったので、私も会話を書きます。

①会場到着~実際の試験の部屋まで
家にいても集中できなかったので、早めに会場の最寄り駅の目白に行き、会場を確認後昼ごはんを食べました。
会場は大学でしたので、余った時間は早くキャンパスへと赴き、ぼんやりしながら回答を練習したり、そのあたりにあるものをドイツ語でなんと言うか考えてみて、分からなかったら調べるなどしていました。

ほかの受験者の方も来るのがかなり早く、特にみなさんすることもなく、問題集のようなものを広げたり、携帯を見ながら受付開始を待っていました。
心配で早くくる気持ちは分かりますが、特にやることもないので受付時間に到着すれば十分だと思います。
しかも、早く受付した人が早く面接を受けられるわけではなく、あらかじめ順番が決められています。
待っている間は携帯を触ってはいけないので(電子機器に触れると不正行為とみなされます)、かなり暇です。ぼんやり妄想の中で面接するくらいしかやることはありません。
本などは自由に見てよいようでした。

時間になると案内係の人が部屋につれていってくれます。
午後の準1級の試験は、私の受けた会場では60人弱くらいではないかと思います。

②試験について
部屋の外で待っていると、日本人の試験官の方が、日本語で入るように促してくれます。やさしそうな中年男性で、試験中ずっと微笑んでいました。
ドイツ人の試験官の方は女性でした。なかなか話すスピードが速く、あまりはっきりと分かりやすく話してくれる方ではなかったのでところどころ正確に聞き取れずにもしかしたらちんぷんかんぷんなことを答えたかもしれません。
うろ覚えですが、会話もあわせてご紹介します。すべて完璧には覚えていないですが、だいたい下記のような流れだったと思います。


ーーーーーーーーーー日本語ーーーーーーーーーー
日本人の試験官「どうぞ」
私「はい」
日本人の試験官「荷物はこちらへ。お座りください」
座ろうとするとドイツ人の先生と目が会う。

ーーーーーーーーーーここからドイツ語ーーーーーー
ドイツ人の試験官「こんにちは。どうぞ座ってください」
私「こんにちは。ありがとうございます(もうほぼ座ってる)」
試験官「(’’%$BQ#B#B&」
私(何を言われたかよく分からなかった)「はい?」
試験官「温かいので、コートを脱いでも大丈夫ですよ」
私「あ、(ausziehenって言ったのか)ありがとうございます。でも寒いので着たままでいます」
試験官(笑う)「どうぞお好きなようにしてください。さて、出身地とか、仕事ですとか、簡単に自己紹介してください」
私「あ、はい。私は○○県出身です。[観光名所]の近くです。今は東京に住んでいて、東京で働いています」
試験官「(”%!&”’%stelle(%$’$’”」
私(何を言っているか良く分からなかったがStelleと言ったので仕事のことと推測する)「私はWebデザイナーです。でも転職しようと思っています」
試験官「仕事が気に入らないのですか?」
私「いえ、仕事は楽しいですが、結婚したので早く帰って家事をする時間がほしいので」
試験官(びっくりする)
私「今の仕事だと帰りが10時などかなり遅いです」
試験官「そうですか。ドイツ語は高校から勉強していますか?それとも大学から?」
私「高校からです」
試験官「高校でもうはじめたのですか」
私「高校で英語圏に留学中にドイツ語の授業がありました。日本ではドイツ語の授業は受けられませんでした。だいたい15歳くらいからはじめたので、いま○年目です。大学ではドイツ語を専攻しました」
試験官「ドイツ語を専攻して、今はWebデザイナーなんですか?随分違いますね」
私「そうですね。Webデザイナーになったのは偶然で、最初は英日翻訳の仕事をしていましたが上司が人が足りないからWebの部署に移動しろというのでそうなりました。計画してたわけではないです。ちょっと書くことができたので(何を書けるか言うのを忘れる)」
試験官「プログラミングができるということですね」
私「あ、はい。そうです」
試験官「分かりました。さて、そこに3枚の紙があります。1枚選んでそれについて話してください」
私「(紙は裏返っている)中は見ていいんですか?」
試験官「いいえ」
私「わかりました。では真ん中にします。(美術館の中にいる女性のグループ、壁には2枚の絵が展示されている写真)えーと、これは美術館の中です。壁には絵がかかっていて・・・右のひまわりはゴッホですね。もう1つの絵は分かりません」
試験官「両方ともゴッホですよ」
私「あ、そうなんですか。そういえば今たしか日本でもゴッホの絵が見れますね(ゴッホゴーギャン展がやっていたことを思い出す。今も展示中なのか知らないがとりあえず言う)。えーと、あと・・・この写真について特徴的なのは、女性しか写っていないですね。女性のグループで、たぶんこの白いシャツと黒いズボンの人は先生ではないでしょうか。ほかの人は学生さんで」
試験官「それか生徒ですね。ドイツ人の女子学生は背が高いから」
(日本人の試験官が笑う)
試験官「)%&!&$!#$」
私「なんといいましたか?」
試験官「案内のツアー中なのかもしれないですね」
私「ああ、そうですね」
試験官「美術館にはよく行くんですか?」
私「はい」
試験官「日本に観光に来た人に勧めるならどこにしますか?」
私「えーと、難しいですね。何に興味があるかによりますが・・・とりあえず上野にはたくさんありますね」
試験官「()#$’&”$’(現代美術とクラシックの芸術は全然違うというようなことを話していた気がするがよく分からなかった。質問ではない)」
私「あと、この近くにあるのは永青文庫ですね。小さい美術館ですがおもしろい催し物をやっているときがあります」
試験官「えいせいぶんこ?(メモをとる)」
私「はい。確か去年の夏に春画展をやります(Es gabというところをEs gibtといってしまう。よく考えると春画展は夏ではなかったかもしれませんが適当)。見に行きましたがおもしろかったです。春画展というのは、えーと・・・大人用の絵画ですね」
試験官「春画は知ってますよ。官能的な作品のことですね。(日本人の試験官に)まだ時間あります?」
日本人の試験官「えーと、(スマホを見る)ないです。」
試験官「あ、そうですか。それでは、えー、ありがとうございました。Frau ○○」
私「あ、名前は××(新姓)です」
試験官「××?(名前について質問される)」
私「はい。珍しい名前です。でも気に入ってます」
試験官「○○より××のほうが好きですか」
私「はい」
試験官「では転職と結婚生活がんばってください。ありがとうございました」
私「はい。ありがとうございました。さようなら」


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以上です。
思い返してみるとネタを詰め込みすぎた感じがしますが・・・。
いくつかのブログの体験談を見て、ドイツ語検定の面接は雑談のような会話なので、試験官に興味を持ってもらえるように自己紹介を準備したほうがよいと書いてありました。
ちょうど私生活でネタになりそうなことがいくつかあるときだったので(ほかにも2、3こ用意してました)、チャンスがあればそれを差し込みました。驚いたり笑ったりしてくれたのでよかったです。

また、今回は選んだ議題も自分の興味がある美術のことでしたので、特に緊張せずに話すことができました。
私の体験が皆様の参考になるかは分かりませんが、ようするに内容は何でも良いのだと思います。
本当に普通に会話するだけでしたので。

【今後受ける方が準備するなら】
<自己紹介>
・自己紹介で、相手がつっこみやすいネタを考えておく。それに関連する単語や言い回しを調べておく
※試験官が質問をしてくれるので、自己紹介3分スピーチを用意してあらかじめ暗記するなどの準備は、あまり意味がないと思います。

<絵についての説明>
・知らない単語があっても、言い換えられるように色々な写真を描写する練習をする
・Auf dem Bild sehe ich...、Es gibt ...、Ich finde dass...など、写真の中にあるものの描写や、自分の意見を述べる言い回しを調べておく

以上です。
結果が出たらまた報告します。

ドイツ語は今後もゆっくり続けながら、また別の言語にも挑戦していこうと思います。